アラフォー奥さんの頭の中

読んでも何の役にも立ちません

褒めあげ商法にご注意あれ

 

うちの夫は、理工系専門書を何冊か出版しています。

 

(自慢っぽく聞こえたらすみません。今日はそういう趣旨の話じゃないので、そこはサラッと流してください。)

 

ただ、理工系専門書なんて読む人が限られているので、大ベストセラーになったり、印税ガッポガッポ!なんて種類のものではないのです。

 

で、それを前提としまして・・・

 

昨日、夫のところに「広報堂のS木」を名乗る人物から電話がかかってきまして

 

国会図書館であなたの本を偶然読みました。大変素晴らしく社内の全員が感動しました。そして、社長自ら『こんな素晴らしい本を全国民に知らせたい!』と申しております。つきましては書評を某全国紙に出したいので24万円払ってください」

 

と言うそうなのです。

 

夫は単純で「おバカ」なところがある人ですので、この電話を真に受けて「あの本をここまで理解してくれる人がいたのか!」と舞い上がってしまい、妻である私に知らせてくれたというわけなのです。

 

で、当然ですが、

 

  •  社員全員が感動したと言うが、一般的には広告代理店の社員は理工系の専門知識を持っていないはず。それが、全員が読んで感動したとは訳が分からないにもほどがある。もし本当なら「●●理論についてのあなたの意見をきかせてくれ」と電話の相手に聞いてみて。

 

  •  だいたい、本当に素晴らしい本の書評なら、タダで新聞に載せてもらえるものだろう。24万円も払うなら単なる商業広告ではないか。本当なら新聞社本体から連絡があるのが筋だろう。

 

  •  仮に広告を出すとしても、専門書を購入する層は限られている。一般全国紙に書評が載ったからといって、理工系を専門としていない「普通の人」が購入するとは思えない。印税で24万円の元を取ろうと思ったら、何冊売りあげねばならないのか、計算したらバカバカしさが分かるのでは?

 

  •  だいたい、先方から送られてきたメールのアドレスがyahooの捨てアドレスだし、先方の会社のブログとやらが、広告代理店のブログとは思えないクオリティ。(フォントやポイント数もバラバラ、画像が斜めetc)こんな会社を信用していいのか!?

 

など、滔々と夫に伝えまして、そうするとさっきまでテンションMAXだった夫がどんどんしょんぼりしだしまして、最終的には「分かった、キミに相談して良かったよ。断るよ」と・・・。

 

こんな詐欺まがいの広告に24万円も払わなくて良かった、と家庭の主婦としてはホッと胸をなでおろすのですが、しょんぼりした夫の姿を見ると妻としては切なくなってしまいました。

 

絶対に読んでもいないくせに、(そして、一冊さえも買っていないくせに)単純で素朴な人間を持ちあげて、褒めあげて、無意味な広告を売りつけようとして、本当に腹立たしい!としょんぼりした夫を見ると余計に怒りが湧いてきました。

 

可哀そうなので、今夜は夫の好きな刺身を買ってきておいてあげよう♪

 

ちなみに、この会社を検索すると、似たような話がたくさんヒットします。同じように、一瞬浮かれてよく考えるとムッキー!な経験をした方はたくさんいらっしゃるんだろうなぁ。